オンライン調査

線維筋痛症

医学雑誌

The Journal of Pain, Volume 22, Issue 5, May 2021, Pages 556-566

医学研究の名称

フィブロマイアルジアの治療におけるカンナビジオールの使用:大規模オンライン調査における使用率と有効性の認識

著者紹介

Kevin F. Boehnke, Joel J. Gagnier, Lynne Matallana, David A. Williams

ファイブロマイアルギアのCBD使用の理解:大規模オンライン調査からの洞察

ファイブロミアルギア(FM)は、人口の2〜4%に影響を与える慢性的な痛みの状態です。広範な痛みが特徴であり、しばしば睡眠障害、うつ病、認知機能障害、疲労などの他の症状とともに現れます。FMを持つ多くの人々は、CBD(カンナビジオール)を含む代替療法を試して症状の管理に取り組んでいます。この研究は、KF Boehnke氏と同僚によって行われたもので、FMを持つ個人の間でCBDの使用パターンを調査した横断的かつ匿名の調査です。

著者と所属について

この研究は、KF Boehnke氏率いる研究チームによって実施されました。チームはカンナビノイドと慢性疼痛に関する専門知識を持っており、FMコミュニティで一般的に尋ねられるCBDに関する質問に基づいて調査を設計しました。この研究は信頼性のある科学雑誌である『The Journal of Pain』に掲載されました。

主な結果

  • 参加者のうち38.1%がCBDを使用したことがなく、29.4%が過去に使用し、32.4%が現在使用していました。
  • CBDを使用している人々は、通常症状の緩和が不十分であるために使用していましたが、CBDを使用していない人々は主に安全性の懸念を挙げていました。
  • 参加者のうち2/3は、自分がCBDを使用していることを医師に伝えていましたが、そのうち33%しか医師に相談していませんでした。
  • 参加者は主に痛みなどのFM関連症状に対してCBDを使用しており、一般的に症状の領域全体でわずかからかなりの改善を報告していました。
  • 約半数の参加者が副作用を報告しており、これらは通常軽微でした。

方法論

研究者たちは共同で調査を設計し、FMコミュニティで一般的に尋ねられるCBDに関する質問に基づいていました。彼らは、国立ファイブロミアルギア協会(NFA)のメンバーを含むリストサーブにQualtrics調査プラットフォームを通じて無記名の調査リンクを送信することで、FMを持つ参加者を募集しました。NFAはまた、プレスリリース、Facebook、その他のソーシャルメディアプラットフォームを通じて調査リンクを共有しました。研究対象の人口は主に米国内にいる2,701人のファイブロミアルギア患者でした。

研究の可能性について

結果は、ファイブロミアルギアを持つ人々の間でCBDの使用が一般的であり、多くの人々がFM関連の症状の改善を得ていることを示唆しています。これは、臨床医がファイブロミアルギア患者とCBDの使用について話し合う必要性を強調しています。

研究の制限事項

この研究の結果は選択バイアスと横断的なデザインによって制約されており、因果関係を確立することができません。

結論

ファイブロミアルギアを持つ個人の間でCBDの使用が一般的であり、多くの人々が様々なFM関連の症状の改善を報告しています。結果は、FMの管理におけるCBDの潜在的な可能性をより良く理解するためのさらなる厳密な研究の必要性を強調しています。研究全文はこちらで読むことができます。
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